チェンバロを購入する場合

前にブログでイタリアの楽器工房(BIZZI社)について書いたので、その続き。

チェンバロという楽器は高価です。

前の記事のように安価といっても100万ほど。それ以下はなかなか難しいようだ。

そのような高価な楽器を購入する時の参考に少し。

チェンバロという楽器は様々なタイプがある。そして、それによって形、大きさ、音色、鍵盤の数、色などが異なる。

どのような曲を弾きたいか、何に一番使うのか・・・それによって、選ぶ必要がある。

ちなみに大きい順:フレミッシュ2段鍵盤(デュルケン)、ジャーマン2段鍵盤、フレンチ2段鍵盤、フレミッシュ2段鍵盤、一段鍵盤各種、イングリッシュスピネット、イタリアンヴァージナル・・・という感じでしょうか。

また、チェンバロはすべて木の出来た箱、またはフレームで作られている。その為、張られている弦の張力はそれ程強くない。これは、振動が良く伝わるように出来ている利点もあるが、音が狂いやすい。ということはかなりの頻度で調律をする必要がある。ピアノを家庭で弾いている場合は一年に一度調律の方をお願いして、調律してもらうのが、通常のことだが、チェンバロではそうはいかない。かといって毎回調理をお願いすると大変、値もはる。

ではどうするか?

自分でやる必要が出てきます。今は、使い勝手の良いチューナーがあるので、そう大変な事ではないものの、初めてだと慣れるまではちょっと大変。という事は、弦の数、つまり鍵盤数が少ないほうが楽である。

プロの演奏家としてやるのでなければ、自分の手に負える範囲での楽器を手に入れるのが、良いと思う。

また、選び方であるが、

楽器製作家によって、メーカーによって、音色、タッチも微妙に違い、大事にしている点も違うので、多くの楽器を見ておくことも大事と思う。

個人の製作家の利点は融通が利く事、さらに日本の製作家だと、すぐに色々対応してもらえる。でも、出来上がっていない楽器を注文することもある。数ヶ月待つ事もある。

全世界的にチェンバロ製作家はかなり増えている。一ついえることは皆、かなり個性的。その為、たまに面倒臭い事も起きるかもしれない。

その点、メーカーはそれは無い。(と思う・・・)

今はインターネットで多くの製作家のサイトを見ることが出来る。

そういうサイトを紹介しているのがここ。http://clavecin.jp/04.html

チェンバロを一堂に集めて見れる機会がちょうど4月末にある。

山梨で行われる、古楽コンクール。このサイトで詳細がわかる。http://homepage2.nifty.com/eterna/

とにかく、高価(いくら安価なものが出るとはいえ)な買い物になるので、ご自分の目で足で、なるべく多くの楽器に触れ、自分はどのタイプの音が好きなのか・・・徐々に、明確にしながら選ぶことをお勧めする。

こちらは演奏家ですので、どの楽器がお勧め・・・は触れません。・・・が、ご質問があったらお気軽にどうぞ~


コメント

チェンバロを購入する場合 — 2件のコメント

  1. こんばんは♪
    一昔前(いつでしょう?笑)、チェンバロは個人で所有する楽器ではないと思っていました。
    大学とかホールとかの持ち物という意識でした。
    チェンバロ、ポピュラーになってきているのですねぇ。
    私が購入する予定は?ですけれど、こういう情報は大変貴重です~。

  2. スザンナさん
    私もそう思ってました!始めた頃は数も少なく、今思うと、変な楽器でもその音色に幸せな気分になり、わくわくしたものです。
    これからどうなっていくのでしょうね。

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