大舟渡市報告 その2

◎9月21日(日)
朝9:30からの「サン・リア」への搬入時間に合わせて宿を出発。3体のゆるキャラ、千葉名産品搬入にまじってチェンバロ等の楽器を搬入。セッティングし調律。場所がらPAもセットする。ほとんどリハも出来ない中、本番が始まる。

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バロック音楽の中にところどころギターを生かした曲も盛り込み演奏。曲の最後にはシャカシャカを配り、良く知られている「コンドルは飛んで行く」をリコーダー、ギター途中からチェンバロも加わり演奏、そこに何と千葉から参加のご当地ゆるキャラ「ぴーちゃん」「なっつちゃん」「ぼっちくん」が登場し、お客様と一緒にシャカシャカで演奏参加という流れ。これがお客様に受けた。

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続く2回目は演奏のみで行う。こちらは,バロック音楽を多く盛り込んでみたが、反応はまずまず。最後の3回目は午後とあって,お客様も多く、1回目とほぼ同じ演目で最後は声での参加も出るなど,会場が一体となったようで演奏側としては大変安堵した。お店の店員さんと時々お話したが、高台にあるこちらも湾につながる川が近くにあるので、津波はそこまで来たと聞く。かなり湾からは遠いのに自然とは怖い物だと再認識。

この日の演目を終えてから,三浦さんと月曜日の演奏場所である仮設住宅のサポートセンターへ下見に向かう。仮設住宅は今回一番訪れたいと思っていた場所だ。今回伺った場所は仮設住宅の中で大きなものだそうだ。空き地を切り開いた場所以外は,学校の校庭を仮設住宅として利用している場所もあるそうで、入学してから一度も校庭を使わずに卒業する中高生もいるそうだ。
サポートセンターの中はバロック音楽を演奏するにはちょうど良い大きさで響きも良い事がわかった。安心しながら2日目のホテルに移動。こちらも2階まで津波に浸かったそうであるが、かなり内装も綺麗に直してこの地域唯一の結婚式が出来るホテルだそうだ。この日はすっかり疲れ、ホテルレストランでの食事後、部屋で意識をなくす。

◎9月22日(月)
この日も晴天。ホテルをチェックアウトしてサポートセンターへ向かう。楽器を搬入、セッティング。こちらの気持ちとしては、職員さんにお手間を掛けたく無いので椅子並べ等もすべてこちらでやりますと宣言。というのも、職員の方々が一番楽しんでほしいと思うから。仮設住宅事情を伺えば、ベニヤ板で区切られた部屋ではお隣の音は筒抜け、近くにはお店も無く、しかしながら時間は沢山ある・・という年配者が多くいお住まいになっていて、何かを吐き出すのはサポートセンター職員の方々とのお話の上でという。では,職員の方々はどうしているのだろうと気になる。なので、仮設住宅の方々の娯楽の時間と共に、職員の方々のリラックスタイムになると良いのだがと、メンバーとも話した。自分たちで椅子や座布団も配備し、いよいよ始まる時間。皆様が出掛けてきて下さるか,とても不安だったが、時間直前には部屋が一杯になった。やはり最後はしゃかしゃかをお配りし、皆さまも一緒にリズムを刻んで頂いて、楽しい時間を一緒に過ごす事が出来た。「今日はいっぱい身体を動かしたらから寝れるわ」と言って下さったか方、。楽器に興味津々で面白そうに触れる方々、皆さんと一緒に撮った写真は嬉しい1枚となった。

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演奏会後、楽器を車に積めてから、仮設住宅内の一つのお部屋を見せて頂いた。先に書いた通り薄い壁一枚でへだたった長屋形式の住宅は思ったより綺麗ではあった。冷蔵庫、洗濯機、電子レンジは日赤から無料提供されていて、チャリティーの寄付を日赤に託していた当会としてはこのように使われていると目の当たりに出来、少々安心した。これらは,仮設受託から出る時は持って行けるそうだ。公営住宅の建設は遅れているものの(大工さん等の不足、建築材料の高騰・・・オリンピック開催に伴っての)、住宅があたっても金銭的な問題から仮設住宅にとどまる方もいるという。すべてなくすという事は,本当に大変なことだ。何かしら国策を打たなければ市役所の方々が誠心誠意仕事をされても限度があるように感じる。

この仮設住宅を出発し、牡蠣小屋でのお昼をとった後、一路関東へ帰宅。

以上が今回の大舟渡市へのボランティア活動の流れです。このような訪問がどんな意味があるのか気になっていましたが、現地にお住まいの方,その知り合いの方と接していると、同じ地で被災しながらもその被災の度合いによって、また個々の事情から,生活自体の開きが出てきてしまうため、かなり,ぎくしゃくとしたものが存在するのを実感しました。其のため、まったく関係のない私たちのような人間が、遊びに行くように現地を訪れ、少しだけ色んな事を忘れられる、いわば娯楽の時間がを作れる事は,あある意味良い事かもしれないと感じた。また、ホタテ、かき、海鞘を始め多くの種類の魚介類を食べに、観光としてこの地を訪れる事も大変重要な事になるのでしょう。そして、また、私も再訪問し、小さな仮設住宅も回ってみたいと強く思いました。当然ながら当会でも、チャリティ演奏会をまだまだ続ける事に大変な意義がある事も重ねて感じた有意義なボランティア活動となりました。

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最後に、今回,一緒にボランティア活動に賛同下さった演奏メンバーのお二人、千葉県八街市から参加された商工会関係者の皆様、計画から当日まで準備を進めてくれたLさん、そして三浦さんをはじめ、大舟渡市の皆様ありがとうございました。一日も早い被災地の復興が叶います事を願っています。


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